昨年令和6年度の報酬改定により、就労継続支援A型の基本報酬は大きな見直しが行われました。今回の改定では、これまで以上に「経営の安定性」「支援の質」「制度整備」の3点が重視されています。本記事では、スコア方式のポイントと、事業者が今すぐ取り組むべき対応策について詳しく解説します。
スコア方式とは?
スコア方式は、7つの評価項目に基づき事業所を点数化し、その合計点により基本報酬の単位数が決まる仕組みです。評価項目は以下の通りです
- 平均労働時間
- 生産活動実績(収支)
- 多様な働き方の制度
- 支援力の向上
- 地域連携
- 経営改善計画の提出
- 利用者の知識・能力向上への支援
改定のポイント
1. 労働時間の評価強化
平均労働時間が長いほど高得点になるよう見直されました。たとえば、1日4時間30分以上の労働時間を確保している場合を境により高い加点が期待できます。
2. 生産活動の黒字化が加点対象に
前年度から3年分の収支実績が評価対象となり、黒字実績が多いほど高得点、逆に赤字の場合は減点対象になり、点数の幅が広がりました。
3. 多様な働き方の評価簡素化
これまで制度と実績両方で評価されていた項目は、制度を整備していれば加点される方式に変更。制度設計・書類整備が鍵になります。
4. 支援力の取り組み幅拡大
研修受講や評価制度の導入、ピアサポーターの配置など、多様な取り組みが評価対象となり、加点が以前よりも取りやすくなっています。
5.地域連携
この項目については、変更はありません。地元企業と連携したり、地域で働く場を確保し、HP等で公表・地元企業から評価されている場合に加点されます。
6. 経営改善計画の義務化
提出していない場合又は提出していても運営基準を満たせていない場合は、50点の減点となり、実質的に基本報酬が大幅ダウンすることになります。毎年4月初旬には必ず提出を。
7. 利用者支援の可視化
利用者の学びや能力向上を支援し、その内容を報告・公表すれば加点対象になります。
基本報酬単位数の上昇
スコア評価の厳格化に対し、基本報酬単位数は引き上げられています。特にスコアが高い事業所は、以前よりも高単価での報酬算定が可能になります。
今すぐ取り組むべきこと
- 平均労働時間の確保:業務見直しで1日4時間30分以上の労働を維持
- 生産活動の黒字化:コスト管理・収益構造の見直し
- 制度の書面整備:就業規則や雇用契約書への反映
- 支援力の強化:職員研修・外部視察・評価制度の導入
- 経営改善計画の提出:提出期限厳守(未提出は減点)
- 利用者支援の記録と公表:セミナー・研修・HP公表など
とにかく根拠書類を整備
制度を整備している、研修を行った、地域連携を行った等の場合はすべて根拠となる資料整備が欠かせません。これらはすべて加点対象となる事柄を証明するものとして非常に重要です。欠席対応をおこなったり、送迎したりした場合に記録を付けておく必要があることと同じです。多方面から評価され、それが報酬に直結する就労継続支援A型の宿命ともいえます。
行政書士によるサポート
当事務所では、スコア方式に対応した制度整備や計画書作成、届出支援などを通じて、事業所の基本報酬引き上げを全面的にサポートしています。制度が複雑で何から手をつけて良いかわからない、という方もお気軽にご相談ください。
お困りの際は、制度と実績に基づいた最良の提案で、御社の経営を支援いたします。
福祉・建設関連事業専門行政書士
とこもと行政書士事務所
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