【障害児通所支援】個別サポート加算Ⅰの取得要件と運用上のポイント

障害児通所支援事業において、2024年度報酬改定で見直しが行われ、各事業所さんを困惑させたのが「個別サポート加算Ⅰ」です。これは、著しく重度又はケアニーズの高い児童への対応を評価する加算であり、適切に運用することで質の高い支援を図ることができます。

個別サポート加算Ⅰとは?

個別サポート加算Ⅰは、医療的ケアが不要であっても、常時見守りや個別対応が必要な児童に対して、個別的な配慮を行った場合に算定できる加算で、児童発達支援と放課後等デイサービスで算定要件が異なります。
対象サービス:児童発達支援・放課後等デイサービス

取得要件

以下の要件を満たす必要があります。
  1. 児童発達支援:以下のいずれかに該当すること
    • 重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している障害児(重症心身障害児)
    • 身体に重度の障害がある児童(1級又は2級の身体障害者手帳の交付を受けている障害児)
    • 重度の知的障害がある児童(療育手帳を交付されており、最重度又は重度であると判定されている障害児)
    • 精神に重度の障害がある児童(1級の精神障害者保健福祉手帳を交付されている障害児)
  2. 放課後等デイサービス:
    • 行動上の課題を有する就学児の場合:「就学時サポート調査表」の合計が13点以上であること(90単位)
    • 著しく重度の障害を有する障害児の場合:「就学時サポート調査表」の食事、排せつ、入浴及び移動のうち3以上の日常生活動作について全介助を必要とすること(120単位)
  3. 体制と記録
    • 特別な人員配置は必要ありませんが、個別支援計画への反映とサービスの実施内容を記録されていることが必要です。
    • 放課後等デイサービスの90単位を算定する場合に、「強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)」修了者を配置し、その者がサービス提供した場合は30単位追加で算定できます。この場合も記録整備は必要です。
  4. 市町村・保護者との連携
    • 該当児童かどうかの判定は受給者証を発行する市町村が行います。算定の際は、必ず受給者証を確認しましょう。特に放課後等デイサービスは、2パターンで記載が異なるため注意が必要です。
    • 判定の際には保護者からの聞き取り調査等も行われることもあるため、保護者と事業所の連携も不可欠です。

運用上のポイント

  • 見守りや対応の具体性:単なる「目が離せない」では不十分。対象児童に対して具体的にどのような状況で、どのような対応が必要かを明確に。
  • 記録の重要性:当日の支援内容を記録しておくことが、監査や運営指導時に必須です。追加で研修修了者を配置する場合は、その方がサービスに当たることとその記録を整備しましょう。
  • 対象者確認:児童受入れ、受給者証更新の際は、加算対象児童の該当有無を確認し、誤算定を防ぐ体制が必要です。

よくある質問

Q:重症心身障害児も対象になりますか?
A:主として重症心身障害児を通わせる事業所における重症心身障害児は、個別サポート加算Ⅰではなく、基本報酬で手当されているため対象外です。したがって、それ以外の事業所における重症心身障害児は対象になりえます。
Q:複数の加算との併給は可能ですか?
A:他の加算との併給は可能です。

まとめ

個別サポート加算Ⅰは、制度と対象児童の特徴を理解したうえで丁寧な支援と記録ができれば、サービスの質を向上させつつ報酬にも反映される制度です。また、質の高いサービスを提供できれば、対象児童・保護者からの利用ニーズも高まります。
制度や加算の導入でお困りの方は、290件以上の実績を持つ当事務所までお気軽にご相談ください。
福祉・建設関連事業専門行政書士
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