令和6年4月の報酬改定において、障害児通所支援事業について「専門的支援実施加算」が新設されました。 この加算は、いわゆる5領域のうち特定又は複数の領域に重点を置いた支援が必要な児童に対して、専門性の高いサービスを提供している事業所が取得できる制度です。
しかし、「うちの事業所が対象になるのか?」「何を整備すればよいのか?」「取得にはどんな手続が必要か?」 といった疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。
今回は、専門的支援実施加算について、基本的な考え方から取得要件、注意点までをわかりやすく解説します。
■ 専門的支援実施加算とは?
専門的支援実施加算とは、5領域の特定又は複数の領域で専門的な対応が必要な障害児に対し、 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職による支援を行っている事業所が取得できる加算です。
これは、専門的知見に基づいた支援を実施する体制が整っているかどうかが重要なポイントになります。
■ 加算の対象となる支援内容とは?
以下のような支援が加算対象となります。
- 理学療法士等専門職を1名以上配置
- 個別支援計画に沿って専門職による専門的支援実施計画の作成
- 言語、運動、感覚統合など専門的な訓練・助言
これらの支援が、定期的かつ計画的に行われている必要があります。
■ 取得要件と準備すべきこと
- 専門職の配置
- 1名以上の理学療法士等専門職員の配置が必要です。
- 理学療法士等とは、専門的支援体制加算で求められる資格と同一ですが、基準人員や他の加算対象職員を充てることもできるので、この加算のための配置は必要ありません。
- 記録と計画書の整備
- 個別支援計画に則って、専門的支援実施計画を新たに作成する必要があります。
- 専門的支援を実施した場合は、日時・支援内容の要点に関する記録作成が必要です。
- 体制整備の届出
- 変更届や加算届を所管の自治体に提出する必要があります。
- 資格証や実務経験証明書は事前に入手しておきましょう。
■ よくある落とし穴と注意点
- 「配置しているだけ」では不十分:最低30分以上の実施が必要で、関与内容や実施日時が明確でなければ、加算対象外となることがあります。
- 記録不足:支援内容の記録が不十分で、実地指導時に指摘されるケースが見られます。
- 届出漏れ:要件を満たしていても、正しく届出を行わなければ加算は認められません。
- 算定限度回数:月毎に上限があり、児童発達支援と放課後等デイサービスで若干の違いがあることにも注意が必要です。
■ まとめ:専門性の見える化で加算取得へ
専門的支援実施加算は、単なる人員配置だけではなく、"見える形での支援実施"が求められます。
障害児通所支援事業所として、より質の高い支援体制を整えると同時に、制度を正しく理解し、 加算取得によって経営的な安定とサービスの充実を図りましょう。
当事務所では、加算取得に向けた体制整備や書類作成、自治体対応まで一貫してサポートしています。 お気軽にご相談ください。
福祉・建設関連事業専門行政書士
とこもと行政書士事務所
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